標本箱

その時おもったこと、かんじたことを少しでも形に残せたら。

「同じ舞台を何回もみるの?」

 

チケ取り下手くそだーってもがいている中、何やら推しは未発表の仕事を沢山抱えてるらしく……。

嬉しいし楽しみだけど、どんな仕事なのか不安もあったり。

とりあえず推しは写真集出してください。お願いします。

今しかない貴方の魅力を形に残して欲しい。

 

 

 

本題です。

去年だけで何回言われたかわからない言葉。

 

『同じ舞台を何回も観るの?話は同じなんでしょ?』

 

これきっと役者オタクしてる人は誰しも1回は言われたことあるんじゃないですかね。

私も色んな人にほぼ毎回聞かれます。

役者の知り合いから言われた時が一番びっくりというかガックリというか……。

知り合いはもう役者を辞めていてファンもどのくらい居たのかわからないですが、通われる側の人間には理解はしなくても知ってはいて欲しいですよね。

 

で、聞かれた際の私の返答って数パターンあるのですが、何が私にとって一番本当なんだろうって話です。(長い)

 

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①相手のわかりやすそうな所に落とし込む

②期間限定だから

③日替わりの楽しさ

④芝居はナマモノだから

⑤そういう生き物だから

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例のごとく一つ一つ見ていきます。

 

①相手のわかりやすそうな所に落とし込む

最近多いのがこのパターン。

言いたいことは沢山あるけど、一番早く話が終わるタイプの返しです。

「好きな音楽は何回もリピート再生するでしょ?それと同じだよ。」

あまり熱中する趣味のない人とかでもよく聞く音楽くらいはあるので、こう返すと納得はしなくても理解はしてくれます。

便利。

 

②期間限定だから

①から発展した話になりますが、舞台には当然公演期間というものがあります。

長くて数ヶ月、短いと数回で終わってしまう命短い儚い芸術です。

何回もリピートしたいのに「今」「あの場所に」居ないともう二度と観れなくなってしまう。

円盤化だってだいたい半年後だし、そもそもしない作品も多い。

再演してくれたら嬉しいけど、私が好きなあの演出で美術で照明で衣装で振り付けで、なによりキャストで全く同じ公演なんて有り得ない。

だからこそ儚いその作品を少しでも目に焼き付けようと通っています。

 

③日替わりの楽しさ

②で話したことに対しピンと来ない人も体感多いです。

そういう人にはわかりやすいエピソードも話したりします。

日替わりシーンやファンサなど、それを通う目的とするのは諸々失礼な気がしてあまり好きではありませんが、まあ実際あると楽しい。

エンタメだもん。

 

④芝居はナマモノだから

舞台って本質的にはライブやコンサートと同じものだと思っていて。

私はあまりライブへ行かないので上手く言えないのですがいわゆる「ライブ感」も魅力のひとつなのかなと。

その日の客席の雰囲気と板の上の雰囲気が化学変化を起こして全く違うものになったり。

板の上の人達だけでも、その1回1回で全く違う表現になるし、その違いを感じると「ああこの解釈もいいなぁ」って思ったり。

舞台がナマモノって言われる理由ですよね。

そういう楽しさは実際にライブやコンサートやっていた人たちの方がわかってくれる気がします。

練習の時何回聞いていても飽きないし、それぞれがそれぞれとしていいって言う感覚。

 

⑤そういう生き物だから

理由なんて挙げたらキリがないけど、やっぱり私にとってはこれが一番なのかなって。

「だってオタクだから。」

これに尽きる。

よくよく考えてみれば、はじめて自分でお芝居を観に行った日、はじめて推しを観た日。

本当に興奮して感動して、終わった瞬間にスケジュール確認して行ける日のチケット取ってましたもんね。

理屈とかすっ飛ばしたあの「また観たい!」っていう感覚こそ体験した人にしか共有できないのかなぁって思います。

それ以外の理由なんて後付けに過ぎないのかもしれません。

 

 

こうやって自分で書き出してみると、割とありがちな「成長を見守りたい」っていう理由が無いなーって。

もちろん公演期間中に推しは成長していくし割と演技も変化していくので楽しみの一つではありますが、成長を理由に通うことって今まで無いですね。

公演期間というより公演ごとで「あ、こんな役もできたんだ」っていう驚きや喜びを感じているので、通うというより推す理由になっているのかも知れません。

 

去年だけで何人に通う理由を聞かれたのか分からないので、通うって異常なことなんだなぁと何となく感じています。

私自身は弱いオタクなのですごい方々と比べたらまだまだですが、それでも通うこと自体が普通の人からは理解できないのかなと。

推しは役者ではありますがその感覚は普通の人よりだと思うので、推しからも異常だと思われていたら悲しいなと最近思いますね。

オタクはただの趣味だし自分がそうしたいから通っているだけですが、冒頭でも話したように通われる側の推しには理解はしなくても知っていて欲しいです。

通うことの感謝を口にしてくれるだけ有難いけど、本質的に推し自身に通わせられるだけの魅力があるからってことを理解しているのかなんて分からないし。

貴方が素敵だからまた観たいって思うんです。

分かって欲しいなんて、オタクのワガママですけどね。