標本箱

その時おもったこと、かんじたことを少しでも形に残せたら。

急に増えたオタクの話




個人イベントが即完でオリジナル舞台が席ガラガラって何?
推しは役者さんなんだけど、演じてる姿よりも素の姿の方が好きって分からせるのは惨たらしくない?*1







まあオリジナル舞台どころか多少キャパあったらイベントでもチケット余ってる現状なんですけどね。
なんだかな·····。
まあ推し方の違いなんでしょうね。


私も好きだし応援したい気持ちはあるけど推してない役者さんは複数いますし、その人の現場どのくらい行けるの?ってなったら優先順位はつけざるを得ないし·····。*2
優先順位をつけようって思ったら、自分が好きになったきっかけの作品とそれ関係のイベント、あとは個人を知ることが出来る接触系のイベント、それ以外は余裕があったら·····になるのは充分想像出来ます。



なんか有名2.5作品に出た後、接触しか来ない自称「ファン」が増えるのってこういう所から来るのかな。
「ファン」や「推し」などの言葉を界隈に来たて故にカジュアルに使いたがる人達と、
プライド*3を持って「ファン」を名乗り「推し」と呼ぶ人達。
私は現場に行けない人が「ファン」を自称するのはこの上なく残酷だと思っているので*4余計なことはしないようにしてしまいますが、カジュアルに応援してる人に悪気がないのも理解は出来ます。
好きにはなれないけど。




というか有名2.5がきっかけでファンが増えるというあるあるについて、めちゃくちゃ思うことがあって。

誰しも自分が推しと出会えた作品が特別なのは分かるし、残念なことに私もその1人。
そしてそれまで中々芽が出なかった推しのような人が売れるきっかけになって、沢山のファンと出会えた作品を大事に思うのも分かります。


でも、でもですよ!?
推しや新規ファンにとって特別な作品でも、こちらからしたら今まで推しが出演してきた作品の一つに過ぎないわけで。
こっちがファン増えて病んでる時に座組に対する愛とか、作品への思い入ればかり話されたら推しにだってイライラしてしまったり(完全なる八つ当たりです)*5


現場に行けば知らんオタクが騒いでるし、その作品の推しの感想ばかり聞こえてきて。
いや公演終わって今から別作品観るんですけど?って思ってしまったり。


今までガラガラだった接触はチケット取れないし、死ぬ気でたどり着けば馴れ馴れしいオタクが関係ない話を延々と推しに振るし*6
推しは推しで新しいファンが嬉しくて、大好きな作品を共有してるのが嬉しくてはしゃいでるし(完全なる八つ当たり2)。





このモヤモヤはなんなんでしょう。



私にとっては通過点に過ぎない作品を、推しが他の同担とよいしょよいしょすることへの不満?
推しと気持ちを共有できない寂しさ?
色んな理由は思いつくけれど。



一番は悲しみなのかなって。



推しは沢山の作品に出てきて。
沢山の素敵な役を演じてきて。
そのどれもが好きだったし、推しは素晴らしい役者だってずっと思ってきました。


でも推しには中々ファンがつかなくて、お仕事が少ない時期もあって。
そのことに対してずっとなんでだろうって思っていて。
「推しは地味にきちんとやるタイプだから注目されづらいんだよ」とか「真面目だからファンも静かなタイプが多いんだよ」とか「ファン少なくても推し始めると長い人ばかりだし」とか。
そんな沢山の理由を見つけては自分に言い聞かせて。




なんか。なんか、そうやって自分を慰めてきたのに。
確かに人気作だし人気キャラだけど、でも推しはずっと素敵でした。
ハマり役だったけど、それだけじゃない。
推しがずっと頑張ってきたから、努力してきたからあの役は完成したのであって。
一回目は大して注目しなかったくせに。
推しがそこそこ知名度ある作品出てても見向きもしなかったくせに。
ちょっと出番が増えたら皆手のひらを返したように推しにキャーキャーして。
私のあの時間はなんだったんだろう。
露出度って言ったらそうだけど、推しの血のにじむような努力が、なんてことない「ラッキー」で上書きされてしまったようで。



努力が報われる保証はないし、むしろ報われた推しは幸せなんだと思います。
運命の女神様を味方につけた推しの勝ちだし、なんだってきっと最後は運。
そして巡ってきた運で輝けたのは今までの推しの努力があったからで。



でも、それでも私は日の当たらない場所で懸命に役と向き合ってきた推しを知っているから。
お仕事がなくても、カンパニーがめちゃくちゃでも、弱音も文句も言わずに素敵な時間を与えてくれようとしてきた推しを知っているから。


気まぐれに巡ってきた運ばかり大事にしているように見えるのが悲しいのかもしれない。
これまでの推しをなかった事にしているかのように見えてしまって。



推しが今までを大事にしてくれていることも、それが昔からのファンを含めてであることも分かっているのに、前だけを見つめる推しが眩しくて遠くて少し、寂しい*7














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*1:諸々の私怨含みます

*2:そもそも推しの比重が重いので茶の間以前の状態

*3:肥大化した自意識とも言う

*4:応援できないのに存在をアピールすること、相手をぬか喜びさせるだけでは?

*5:公演後に珍しくセンチメンタルポエマーになった推しは今見ても·····

*6:接触終わったあと、遠巻きで推しを眺めながら溜まるオタク集団ってなんなんですか?早く帰れって思う

*7:結局のところ、皆「推し」が好きなんじゃなく、演技が上手い役者を好きになったんじゃないかというモヤモヤな気がします